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『ビュリダンの驢馬』歌詞

2023年08月05日 00:00

ビュリダンの驢馬

music & words:端希

今日はどう生きている?
明日はどう生きている?

涎を垂らしたまま
“幸福”を眺める

解放の隣に立つ
財宝の亡霊は
同じ見た目をしている

鉛の一歩なのさ

されど過去は「進め進め」と
背後で手を添え続けている
選択の自由など、どこにもない

そうやって押し込まれりゃ
奈落が見えるし

迷わずに出せちまう脚に
大抵価値はなく

僕らは背徳感のせい?
僅かに願う見返りの贅
いつも針喰って奥の方で
乾咳たちを飼い尽くした

拭えぬ幻想か
追える実在の亡霊か

長考…ビュリダンの驢馬のように、眠って

ちょっぴり面食らってる
それなりに事がうまくいったとして
どこか不幸を望んでいる自分もいるんだよな

あっさり全て手放して
泥水のように濁り、揺らいで揺らいで
今日も大して考えず、膠着を楽しんでいる

空腹と酷い頭痛は
容赦なく続く
退路のパンくずは喰らって
来たのだろう?

心映すような常夜灯
ボンヤリとそこにいる
現世(うつしよ)の執着が
少しでいい、目を凝らせば見える

そもそも悪行の末に
諸々(もろもろ)嘗(かつ)ての罰を受ける

そうさ初めからまやかしなんだ
泥濘(ぬかる)んじまって歩けないさ

等しい欲求が思考を奪っていく
浪々…ビュリダンの驢馬のように
寂しい瞼を閉じて、眠って

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